2013年11月29日金曜日

【レポート】オープンデータ利活用セミナーin仙台 「地元産業から考えるオープンデータのビジネス活用」

先週、11月13日(水)エル・パーク仙台にて、オープンデータ・利活用セミナーが開催されました。
テーマは「地元産業から考えるオープンデータのビジネス活用」です。

今回は、オープンデータに関する発信を多数行っている国際大学GLOCOM客員研究員の林雅之氏と、宮城県水産業振興課の武川淳司技術主査をお招きしました。


林氏の講演では、「オープンデータ概論201311 」として80枚もの資料を見せて頂きながら、オープンデータとはどんなものかという説明と、水産業の事例などを踏まえながらお話しをして頂きました。

様々なお話の中には、オープンデータと従来の情報公開の違いについてレクチャーがありました。従来の情報公開は行政への情報公開要求は結構大変であり、非効率かつクローズな感覚が否めたい。だからこそ、オープンデータは重要というお話がありました。
また、従来の統計の開示の仕方では、検索に引っかからず、欲しいデータまで手に入らないことを指摘し、問題解決取り組みの海外の事例をご紹介頂きました。




 林氏の講演後、宮城県水産業振興課の武川主任を交えて、パネルディスカッションを行いました。
 まず、初めに宮城県の水産加工業の特徴を武川さんより紹介して頂きました。
宮城は生産・加工共に日本第2位であり、漁業は1次産業、加工業は2次産業がメインに行われております。東日本大震災前は、生産加工業は2300億の売上がありました。多数従業員を抱え、最終製品まで作っている会社もありますが、主に小規模で加工を行っている業者が多いそうです。震災後は、人材、原料の確保や風評被害の影響もあり回復しているのは5割に満たないということでした。 また、売れない、売り先がないという問題もあり、元々、震災前から右肩下がりの産業でイノベーションが必要であるというお話がありました。



ディスカッションの後は、参加者とパネラーで議論を行いました。
会場からは、加工業者データベースに関する質問があり、県としては、「できる限り公開はしていきたい。価格の面(買値と売値)の関係性があり、加工側が出したくない情報がある。それは線引きが必要。」という回答や「流通側が何を欲しがっているのかというデータがあるとよい」などの議論が行われました。また、他県の市町村のHPやツイッターやfacebookなどのSNSの利用の提案意見もありました。



今回のオープンデータ利活用セミナーのイベントページです。
https://www.facebook.com/events/623357591038650/
 講演して頂いた林雅之氏のブログもございますので、ご参照ください。
http://blogs.itmedia.co.jp/business20/2013/11/post-b99f.html

下記は今回ご紹介頂いたHPの一部です。

iarinehttp://www.i-marine.eu/Pages/Home.aspx
 2011年11月から、欧州委員会が運営する海洋生物資源の漁業管理と環境保全のためのオープンなデータプラットフォームを公開しています。

【おさかなひろば】http://osakana-hiroba.jafic.jp/
 水産業界の方や日本の漁業に興味をお持ちの方を対象とした、会員制の水産情報サービスです。全国の主要産地市場と消費地市場の最新情報がごらんいただけます。
日々更新される情報と週単位・月単位・年次単位で更新される情報があり、いずれも簡単な操作で閲覧・出力してご利用いただけます。
本日の水揚げ情報や水産物流通調査が定期的に更新されています。

【水生生物情報データベース】http://www.fra.affrc.go.jp/db/dbindex.html
 日本国内の生物多様性に関するデータの収集・活用と、世界への発信をしています。明治・大正から継続されている日本の水産調査研究により収集された日本周辺海域の海水温など海洋環境、卵・稚仔・プランクトンおよびマイワシ・サバなど浮 魚類の魚体測定データなど生物データが収録されています。日本周辺海域の水産研究や海洋環境研究の基礎データとして活用していただくことを目的として公開 しています。


次回は12月にオープンデータカフェ開催を予定しております。
また、今回講演して頂いた林雅之氏は11月29日に行われる大垣フォーラムにも出演予定でございます。イベント詳細はこちらです。どちらも入場は無料ですので是非ご参加ください!





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