2013年12月24日火曜日

【レポート】オープンデータ・カフェin千葉を開催しました。



12月18日(水)「オープン!ちば」とのコラボで「オープンデータ・カフェin千葉 vol.01」を開催しましたので、レポートさせていただきます。




今回は、仙石 裕明さん、東 修作さんをプレゼンテータに、オープンデータの可能性についてみんなで考えてみました。
たくさんの意見が交わされ、なかにはハッとする発見もあり、刺激的で充実した時間を共有することができたと思います。

・仙石 裕明さんについて http://microgeodata.com
仙石 裕明さんは、合同会社マイクロベース代表、NPO伊能社中 副理事長, Open Network Lab 3rd accelerator。東京大学空間情報科学センター博士課程在籍。専門はマイクロシミュレーション。
合同会社マイクロベースは、地理情報技術分野におけるデータ開発・解析を事業の核として、最先端のデータ解析技術を提供しています。

・東 修作さんについて http://www.osmf.jp
東 修作さんは、Open Street Map Foundation Japanの事務局長で、Open Knowledge Foundation Japanに所属。オープンデータ・オープンガバメントの推進に尽力されています。
2013年11月10日(土)に開催された「ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会 公開シンポジウム」のアイデアコンテストで東 修作さんの『市内で流行している子どもたちの感染症の流行状況を可視化して注意を促す「子ども感染症進行マップ」』が最優秀賞を獲得しました。

○仙石 裕明さんのプレゼンテーション「マイクロ人口統計」について
「マイクロ人口統計」は、オープンデータを活用した詳細な人口統計のサービスで、既存統計のマイクロシミュレーションから作成した非集計データを任意の単位で統計を利用することができます。
カンタンに言うと「マイクロ人口統計」は「未来を可視化」する技術で、オープンデータをベースとして、コミュニティの人口推移や人の流れなどをシミュレーションすることができる。

「マイクロ人口統計」のプレゼン資料
http://www.slideshare.net/hiroakisengoku/20131218-29328187

○東 修作さんのプレゼンテーション「子ども感染症進行マップ」について
「子ども感染症進行マップ」は、ビッグデータ・オープンデータ活用推進協議会のアイデアコンテストで発表されたアプリのアイデアで、インフルエンザの発生や流行を可視化することによって、大流行にブレーキをかけることができる可能性があります。
各個人が生成したデータをオープンデータとして共有することで、家庭内で予防につとめたり、学校、教育委員会、保健所など、コミュニティのインフルエンザ対策に活用できるようになります。

「子ども感染症進行マップ」のプレゼン資料
http://www.slideshare.net/kyogikaibigopen/251110-no8

○新岡 重智のプレゼンテーション「インフルエンザの検査事例」について
インフルエンザの潜伏期間とは何か。最新の技術はインフルエンザ検査をどこまで良くすることができるのか。新技術の事例を交えながら、「最先端のインフルエンザ検査技術」と「子ども感染症進行マップ」と「マイクロ人口統計」を組み合わせることによって生じるであろうメリット、オープンデータの可能性などをディスカッションの話題投下としてプレゼンしました。

「最先端のインフルエンザ検査技術」のプレゼン資料
http://and-fujifilm.jp/virus/movie.html

あいにくの雨のなか、25人の定員を越える参加がありました。比較的大がかりな準備が必要なイベントやアイデアソン、ハッカソンではなく、ゆるく集まって、気軽に話せる勉強会としてカフェを開催しました。第1回目の今回は、時間配分やプログラムにうまく対応できず、結果、ディスカッションが短くなってしまいました。また、オープンデータの可能性や期待について、共有したかったのですが、進行と時間の都合でやや消化不良に終わったかなと反省しています。ただ、オープンデータに注目されていること、仙石 裕明さん、東 修作さんのプレゼンが、大いに刺激になったこと、ディスカッションでは建設的に議論が進んだことなど、次回につながる手応えを感じました。

○「オープンデータ・カフェin千葉 vol.01」のスペック
日  時:平成25年12月18日(水)18:30~20:45
場  所:千葉中央コミュニティセンター5F「講習室1」 千葉市中央区千葉港2-1
参加人数:33名

・あいさつ(松島さん「千葉市のOD取組み」)
・オリエン(新岡「プログラムとプレゼンテータの紹介」)
・プレゼンテーション(仙石 裕明さん「マイクロ人口統計」)
・プレゼンテーション(東 修作さん「子ども感染症進行マップ」)
・ディスカッション(新岡 重智「最先端のインフルエンザ検査技術」とオープンデータの可能性)
・エンディング(松島さん)

・告知データ
https://www.facebook.com/events/221477018031400/
http://atnd.org/event/E0022505

○追記
開催後、FBなどでアップされた当日の報告や仙石さんのプレゼン資料公開など、レスポンスは期待以上。オープンデータへの関心が高まっているように思います。次回は、もっとテーマを鮮明にするなど、充実した勉強会を目指したいと思います。








【重要】年末年始の営業について(株式会社CCL 大垣支社)


株式会社CCL  大垣支社
年末年始の営業について
平素は、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、当社の年末年始の営業に関しまして、下記の通りご案内いたします。
年末年始休業日
2012年12月27日(金)19:00 ~ 2013年1月5日(日)終日


2013年1月6日(月曜日)からは通常通りの営業となります。
休業期間中は何かとご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承の程お願い申し上げます。

休業期間中に頂いたお電話は、留守番電話対応とさせていただきます。お手数をおかけしますが、メッセージを残していただきますよう、お願い致します。緊急の場合は、担当者の携帯電話等へご連絡ください。



2013年12月21日土曜日

【レポート】オープンデータ・カフェin会津「TOCでオープンデータの活用を考えよう」を開催しました

去る12月13日(金)にオープンデータ・カフェin会津「TOCでオープンデータの活用を考えよう」を開催致しましたので、簡単ではありますがご報告致します。



今回はいつものカフェと違い”あるツール”を学び、それを利用して地域の課題の発見とその解決策まで考えていこうという内容です。そのツールを学ぶため、講師として釼持勝さんをお招きしました。釼持さんはこれまで数々の観光施設の運営を経験され、観光振興のアドバイスなどを行う地域コンサルタントとしても活躍中です。さらに「観光情報学」という言葉の生みの親でもいらっしゃる、いわば観光、地域おこしに関するエキスパートです。

そんな釼持さんから生産管理のための理論、また経営手法でも使われる「TOC」と呼ばれるツールについて深く学び、カフェの後半ではそのツールを使ってワークショップを行いました。

まず始めにTOCを知るための座学からスタートです。



最初にオープンデータの活用目的について触れ、「自治体はオープンデータでの"貿易"」を目論んでいると説明がありました。近年、若年層の外出余暇時間がどんどんと減少、その理由として正規雇用者の平均年収も減少、非正規雇用者が増加していることを指摘し、今後若年層のレジャー消費は減っていくだろうと述べ、例としてあげたスキー場も何も手を打たなかったため利用者数がどんどんと減っている様子も明らかにしました。

全国的に地域おこしや地域再生がうまくいっていない理由として、会社経営より難しいことを挙げ「それなのに素人のようなやり方をしているから」と指摘。そこで紹介されたのが「TOC」というツールです。

このツール(正確には理論)は、問題の根本となる原因を発見し、全体の流れを最適化するためのもので、その根本となる原因のことをボトルネックと呼びます。簡単に言えば「全体の流れが詰まっている原因だけに着目し、そこの改善のために時間を使うためのツールということができます。

このボトルネックとはすぐに解決すべき点であり「事業の方針や習慣、人」に関係するものがほとんどであるとし、そのボトルネックを見つける方法やそれが解決することでどのような効果があるのかなど、より深くTOCを知るための説明があり、参加者からもうなずく声がところどころ聞こえました。



講義全体を通して、これまでの対処療法的な手法では現代のような絡み合った問題には到底対応できないため、新しい手法としてこのTOCを利用することは、使う人の力量が試される反面、改善効果は高いのではと強く感じました。

座学のあとはワークショップです。

テーマは「会津の地域が抱える問題や課題をTOCを使って解決策を考える」です。これまでのカフェでも同じようなテーマでアイデアワークショップを行ってきましたが、それらはどちらかというと「FAST」。今回はTOCを使うことで参加者全員でじっくりと考えていく「SLOW」なのが特徴です。

まず2チームに分かれ、それぞれのチームのメンバーが「会津の問題や課題」と感じることを付箋紙にどんどんと書いていく作業からスタートしました。その後、模造紙に貼り付けられた付箋を観光、大学、交通などカテゴリーに分けていきます。

次にそのカテゴリー分けされたものを1つにまとめる大テーマを決める作業です。この結果出てきたものが、今回チームで取り組む「課題」になります。

それが決まると次にその課題に対し、「なぜそれが起きるのか?」と問いかけその答えを書きます。出てきた答えにさらに同じ問いかけをし、どんどんと書き出していきます。そうすると課題を基点にツリー上に原因が下に伸びていく状態になり、課題を掘り下げていっている様子を実感することができました。



30分~1時間ほど取り組んだ後、釼持さんが指示したのは「出てきた中からボトルネックを探すこと」。1チームあたり30以上の原因が出てきており、この作業は非常にむずかしかったのか釼持さんに質問するチームもあり、自然と議論も活発になっていました。

各チーム1つボトルネックが決まったところで今度はどのボトルネックをどうやって解決していくかというフェーズに移り、「誰に対してどんなアクションをするのか」、「どんな人に動いてもらうのか」、「そのためにどんなことが必要か」など貼りだされた付箋を見ながら議論をしていきます。この議論だけでも1時間~1時間半ほどの時間を使いじっくりと話し合いが行われ、今までのカフェにはない空気が生まれていました。



最後に成果発表として各チームの代表が5分程度のプレゼンテーションを行い、どんな課題を設定し、何がボトルネックで、それをどのように解決するのかを発表、釼持さんからもそれぞれの成果物に対しコメントをいただきました。



気がつけば予定していた時間を大幅に越え、今回のカフェは終了です。
これだけ議論が盛り上がったのも課題のボトルネックだけに集中して議論ができたためで、TOCの良さを実感した参加者も多かったように感じます。

釼持さん、本当にありがとうございました!

【お知らせ】いわてアプリコンテスト2013 を開催いたします


 『技術や市場の進化から見込まれるデジタルコンテンツ産業の振興を岩手で実現したい』こうした想いから、ICT利活用を図れる若手人材のコミュニティ形成とデジタルコンテンツ開発のスキルアップを図るための場として「いわてアプリコンテスト2013」を開催いたします。
 本コンテストでは、開発技術者だけではなく、多様な専門分野での活躍を目指す若者が「アプリ」をツールとして県内の様々な地域活動やビジネス等を盛り上げていくことを目指しています。開発技術のある・なしに関わらず、自由なアプリケーションアイデアやアプリ作品の応募をお待ちしています。
 また、応募いただく皆さまの活躍の場を広めていくために、コンテスト審査委員には、アプリ業界を牽引する皆さまにご協力いただき、コンテスト終了後も応募者の皆さまの活動の幅を広げることができる「人材ネットワーク」を参加者の皆さまと共有していきたいと思います。


皆様からのたくさんの応募をお待ちしております。

コンテスト概要

応募に関する詳細は、いわてアプリコンテスト2013公式サイト (http://iwateapp.com/)をご覧下さい。

■ テーマ「岩手」
ジャンルを問わず、様々な分野からのアプリケーションアイディアを募集します

■ 募集部門
1. アプリ部門 : iOS / Android / Webブラウザ で動作するモバイルアプリケーション
2. アイディア部門 : iOS / Android での利用を想定したモバイルアプリケーションアイディア

■ 応募方法
いわてアプリコンテスト2013公式サイトhttp://iwateapp.com/)より必要事項を記入のうえ,ご応募ください.

応募締切: 平成26年1月31日

■ 各賞について
各部門ごとに大賞、優秀賞と協賛企業賞を設けており、アプリ大賞には賞金10万円、アプリ優秀賞には賞金5万円が授与されます。各賞の詳細および審査基準は、いわてアプリコンテスト公式サイトをご覧下さい.


※ 本コンテストは,岩手県「いわてアプリコンテスト2013開催業務委託」により運営しております

2013年12月20日金曜日

【レポート・更新】オープンデータ・カフェin大垣「繋がるオープンデータ「LOD」で、身近な話題を解決しよう」を開催しました

去る12月19日、大垣市のドリームコアにて、オープンデータ・カフェin大垣「繋がるオープンデータ「LOD」で、身近な話題を解決しよう」を開催致しましたので、ご報告致します。(2013.12.27 更新しました!)



2時間のカフェのオープニングは、弊社取締役・原より、「オープンデータ化によって自治体のデータ提供におけるスタンスが変わる」というお話。
これまで「データを保持している」ことにより自治体に伴っていた様々な「責任」が、オープンデータ化によって市民に開放されることで「免責」となるのです!役所のみなさん、データを解放しませんかー!
写真は、それを熱く語る、原です。ありがとうございました。




今回話題提供をお願いしたのは、名古屋工業大学 大学院工学研究科 助教の白松 俊先生。

まずは、ご自身の経歴とオープンデータとの出会いをプレゼン。
2010年ごろまで「人間の言葉を自動解析する研究」をなさっていたという白松先生、1年後、地域課題に疎い一般市民が議論に参加できるには?という課題から、「住民参画支援システム」の研究をスタートされました。
そのアプローチとは、ニュース記事やWeb上の意見などの「議論の種」を分類、「構造化」し、Web上の「地域の議論の場」にできないか?というもの。しかしそれでは、身近な地域課題に関する背景情報が確実に拾えるとは限らないし、システムに集積した情報をただ「議論の種に使ってください」と提示しても、建設的な解決方法の議論には発展しづらい。そこで、それらの問題点を見いだした白松先生は、【Web上にまだない身近な課題や解決目標を、地域の人々が自ら公開する仕組みが必要ではないか?】という、先生の現在のシステム研究に至る課題にたどり着いたそう。これが、先生とオープンデータとの出会いです。




2012年7月の政府の「電子行政オープンデータ戦略」策定を皮切りに、2012年後半から今年にかけて、日本国内のオープンデータ運動が隆盛を迎えます。
2013年7月からは、大垣のソフトピアジャパンにて「オープンデータ・カフェin大垣」がスタート(わざわざ動向のひとつに入れてくださいました)。2013年は、日本各地でオープンデータを題材にしたハッカソンが毎週のように開催されています。
そう、この「ハッカソン」。オープンデータが題材だと、市民の技術力で地域の課題を解決する「シビックテック」の分野のイベントです。

その「シビックテック」推進のため動きの紹介も。

【Code for AMERICA】
・シビックテック推進のためのアメリカの非営利団体・2009年から活動,各地の自治体も巻き込んで成果・市民協働の仕組みづくりの例地域住民の意見を取り入れるためのWebサイト開発街の課題をスマートフォン等で報告するシステム開発
−地域課題の解決に向けた開発イベント(ハッカソン)

【CODE for JAPAN】

・日本でもやろう!と20136月ごろから始動
関治之さん(ジオリパブリック社)が中心・一般社団法人として法人化(1025)

【日本各地のCode for X】も紹介くださいました。
ことに東海地方の団体は、
・CODE for GIFU (岐阜県, CCL 志知篤)
・CODE for TOKAI (東海地方, 名大 河口信夫先生)
・CODE for NAGOYA (名古屋市, Yahoo 河合太郎さん)
・CODE for SHIZUOKA (静岡県, NCD 大石康晴さん)

そんな【Code for X】のために必要なことは、

①解決すべき地域課題を共有するための仕組み
②地域住民が組織を超えて協力できる仕組み の2つ。
身近な課題や解決目標を、地域の人々が自ら公開する仕組みを作ろう!ということで、白松先生の研究が進み始めました。

そこで活躍するのが、Linked Open Data(LOD)。
Linked=ひも付けられた Open Data=オープンデータ ということで、オープンデータを互いに繋げて組織横断的にデータを二次利用しやすくするデータ公開方法です。
必要最低限のオープンデータの条件から発展し、URIで物事を示すことで他者がリンクできるようにしたり、データへリンクすることがその条件になります。


先生は、まず「震災復興」というテーマでデータを試作。復興関連資料から人手で復興目標を抽出してみました。
例えば、
【大目標】震災復興【部分目標】「東北に観光客を誘致」
【部分目標】「新たな旅行商品をつくる」

大目標の幹から、だんだんと細かくて身近な部分目標に分かれるという、言ってみれば「木構造」のシステム。
しかし、ここからまた課題があがってきます。
・対象地域の違う類似目標

・部分目標がどの粒度まで細分化されるかは元の資料によってバラバラ

実現したいのは
・協業の相手となりうる他の人々を捜すため、下記の2条件のどちらかを満たす人々を検索可能に
 1.目指す目標や注目する課題が似ている(多くの人の間で)
 2.スキルやリソースを補い合える(2人の間で)
・抽象的な目標を部分目標に細分化できる
・「困ったこと」は認識しているが、自らがその解決を目指すのはためらうような住民でも参加可能

それを解決するため、白松先生が開発したのが、Webアプリ「ゴオルシェア(仮)」。
先生の作成した「ゴオルシェア(仮)」は、2通りの使い方を想定しています。


①本人が身近な課題/解決目標を入力する
②影響力ある人の課題や目標を第三者が入力する

入力の手順は、
1.課題(困ったこと/解決したいこと の入力)
2.その解決のための大目標の入力
3.大目標を具体化した部分目標の入力 です。




講話の後半は、参加者の皆さんにも実際に「ゴオルシェア(仮)」の入力を体験していただきました。まずは、アプリのしくみを知るためにも、机上でアイデアを出しながら、木構造を作っていきます。



グループごとに、「大垣地域の課題」を書き出す皆さん。
「ソフトピアに駐車場が少ない」、「企業同士の交流が少ない」、「夜になると暗い(街灯が少ない)」、「駅まで歩く時間が長い」など、10分足らずで様々な意見が出されました。




自然と立ち上がる参加者の方々、いい雰囲気で続いてのワークです。
出された課題からひとつを選び、その課題を解決するための「部分目標」を考えていきます。部分目標を解決するための目標、そんな感じでどんどん目標を細分化することで、こんなツリーが、できあがります。




ツリーができたら、実際にWebに入力していきます。まだ開発中のシステムですので、
少し戸惑う方もいらっしゃいましたが、「ここはこうなったらもっと良くなるね」などの意見も出しあいながらの和気あいあいとしたワークになりました。


 ワークを終えた皆さん、このシステムに期待いっぱい。今後の活用が楽しみです。
参加のみなさんからは、様々なご意見、ご要望がありました。

最後に、先生が考える「ゴオルシェア(仮)」で期待する波及効果としては


将来「ゴオルシェア(仮)」が完成して広く使われると、
協力者を探しやすくなる
 –可能性のある人と目標を比較して協業の可能性を検討
②世の中の動向がわかりやすくなる!
 –影響力ある人達がいつまでに何を成し遂げようとしているのかがクリアになる
(はずだと信じて完成するまで頑張ります:先生談)  とのこと。


今回の参加は、17名。名古屋工業大学の学生さんも来ていただき、活発な意見交換、アイデア出しが行われた会になりました。ご参加のみなさん、そして白松先生、ありがとうございました。

2013年12月17日火曜日

【お知らせ】オープンデータに対する取り組みが掲載されました!(中日新聞)

12月15日(日)の中日新聞 西濃版に岐阜県安八郡輪之内町のオープンデータに対する取り組みが掲載されました!



記事には、弊社がオープンデータの活用可能性を調査するために訪問した輪之内町が、「町の魅力を発信するための地域マップ「輪之内ウォーク」にある史跡等の公共情報をスマートフォンアプリで公開していく」、今後弊社の事業としてオープンデータ化した観光情報を使い、試験的にモデルのアプリケーションを作成した後、本格的に進めたい考え、とのこと。

岐阜でのオープンデータ化の動き、第1号ともいえる記事なんじゃないでしょうか!
中日新聞さん、ありがとうございます!

【お知らせ】オープンデータ・カフェin大垣「繋がるオープンデータ「LOD」で、身近な課題を解決しよう!」

先日、オープンデータ・フォーラム&ハッカソンで盛り上がったここ大垣で、またまた開催します!「オープンデータ・カフェin大垣」!



今回は、名古屋工業大学の白松 俊さんをお迎えして、「繋がる」オープンデータのお話をしていただきます。



例えば、こんな思いがある方には、うってつけ。



・身の回りの社会課題や目指す目標をみんなで公開&共有して、似た方向性の人々を探せるようにしたい!

・ 断片的なニュースから社会課題や偉い人達の目標を抽出&共有して、世の中の動きの透明性を向上させたい!

これは、行政からトップダウンに公開されるオープンデータではなく、市井の人々がボトムアップに作り上げることを想定したオープンデータです。身近な課題の解決にオープンデータを活用するためには、既存のオープンデータの「隙間」を埋める新たなオープンデータが必要であり、それらを相互に繋げていく地道な作業も必要です。
そのために、「Linked Open Data (LOD)」、すなわち「繋げられたオープンデータ」の技術的な枠組みが重要視されています。

ここではまず、社会課題とその背景情報、社会課題とその解決目標、大目標と部分目標などをLODの枠組みで繋げていく仕組みについてご説明します。
次に、それがどのように似た方向性の人を探す役に立ち、どのように世の中の動きの透明性を向上させるのかをご説明します。
さらに、身の回りの社会課題や解決目標を考えるワークを通して、現在開発中のWebアプリ「ゴオルシェア(仮)」に課題データ・目標データを入力する試みを予定しています。


【タイムライン】

19:00-19:05 オープニング 
        オープンデータについて/本事業のご説明
19:05-19:45 講演 名古屋工業大学 白松 俊氏
19:45-19:55 休憩
19:55-20:10 システムのデモ(白松氏)
        「ゴオルシェア(仮)の使い方」
20:10-20:25 グループワーク「課題解決のためのアイデアを整理してみよう」
20:25-20:50 実際に「ゴオルシェア(仮)」を使ってみよう
20:50-21:00 クロージング

※ノート型パソコンをお持ちの方は、ぜひご持参ください。実際に「ゴオルシェア(仮)」を使ってみましょう!


【講師プロフィール】
名古屋工業大学工学研究科 助教 白松 俊(しらまつ・しゅん)氏

1976年、千葉県四街道市生まれ。
2003年に東京理科大学理工学研究科修士課程修了後、産業技術総合研究所にてCREST研究補助員。
2005年から京都大学情報学研究科博士課程へ進学、話し言葉における話題の流れを可視化する研究に従事。
2008年に博士(情報学)を取得後、学振特別研究員(PD)を経て、2009年より名古屋工業大学工学研究科助教。
現在に至る。2011年ごろより、Linked Open Dataを用いた住民参画支援システムの研究に従事。
苦手なものはマヨネーズと各種締切。


大垣のオープンデータ・カフェには何度も足を運んでくださっている白松先生。カフェ後にはよく大垣駅近くの温泉に立ち寄ってからお帰りになるそう。先生のおちゃめなキャラにもご注目です!ぜひ、お越し下さい!

2013年12月14日土曜日

【レポート】オープンデータアイデアソン秋田

前日のセミナーに続き、12月14日(土)に秋田県「地域間連携事業」にて「オープンデータアイデアソン秋田」を開催しました。

秋田市内は、前日に続きこの日も雪。会場の向かいの野球場も真っ白です。この時期の積雪としては市内では珍しいとのことでした。

そんな天候の中、県内各地から12名の方々にお集りをいただきました。

この日のお題は「農業×IT」。地場の農業に役立つITについてアイデアを出し合いました。

午前中はインプットの時間。弊社の原よりFandroid EAST JAPANが仕掛けている地域×ITの取り組み紹介と、前日に引き続き、新潟からお越しいただいたウォーターセル株式会社の中川さんに、アグリノートの紹介をしていただきました。

原からは地域×ITの取り組み事例の紹介。他業種・他地域の例として、お隣、青森県での「介護×ITマッチングワークショップ」の例など、紹介させていただきました。前日同様、パーカー着用ですが、体が大きくはみ出てしまっております。

中川さんからは、前日よりもさらにアグリノートの機能面の解説を詳しく行っていただきました。中川さんもパーカー姿での登場。
※中川さんと原の写真は、石井力重さんにご提供いただきました。ありがとうございます!

ついで、参加者の方々のグループディスカッションで感想を述べ合い、全体へのシェアを行いました。その後、農家のみなさんにご自身の課題やITで取り組んでみたいこと、さらにはITへの印象なども伺い、IT事業者のみなさんからコメントをもらう場を設けました。

アグリノートが圃場管理のアプリケーションであることから、ほかの部分に関するIT全体への要望として、流通・販路拡大、高齢化への対応、費用対効果にかなったIT導入のコスト感などが論点にあがりました。

お昼を挟んで午後からは、アイデアプラントの石井力重さんのアイデアソン。


今回のワークの手順は、石井さんのブログにて公開されています。
(参照)【スライド】秋田県でのアイデアソン
※当日朝のバージョンです。発想のお題は、午前中のディスカッションを経て決定。
※リンク先にて当日の決定稿に差し替えていただいています。(←12/16追記)

最初に行ったのは「Brainstorming Card」を用いた「破壊ブレスト」。カードに示された役割に沿って、プロジェクトが失敗するように、課題解決の邪魔をする方法を考えます。逆の発想をすることで、本来出したい解決策を導く手法です。

これが「Brainstorming Card」。4つのカードにそれぞれの役割が記されています。

続いて「SpeedStorming」でのペア・ブレスト。相手を変えながらお互いのアイデアを話し合います。


出されたアイデアを、アイデアスケッチと呼ばれるA4のシートに1案1枚で、アイデアの概要として書き出します。書いたシートは全員で回覧し、面白いと思ったものに☆印をつけます。ハイライト法と呼ばれるもので、これによって、目をひく良案が抽出されます。
アイデアスケッチについて解説をする石井さんと、、、

熱心に耳を傾ける日本Androidの会秋田支部長の佐々木大三さん。石井さんを秋田に呼んでアイデアワークをするのが長年の夢だった大三さんは、秋田のITコミュニティのエンジン役です。

☆の多かった案を整理したら、ほかの案で似たものや混ぜてみたいものなどをつなぎます。そうして分類されたアイデア群に、興味ある人が集まってチームを組み、さらにアイデアを磨いていく発展ブレストを行います。今回は、3つのアイデア群に整理をして、各案に集まった3,4人程度でチームとなり、アイデアのブラッシュアップを行いました。


つながりそうなアイデアスケッチ同士を整理して窓に張り出し、チームづくりへ。
※上記写真撮影:石井さん

分かれたチームで発展ブレストを開始。
※上記写真撮影:石井さん

大三さんの表情がこのワークの面白さを物語っています。ちなみに写真手間のおふたりが若手農家さん。奥のお二人がIT関連の方々。農家さんがスーツ、IT関係者がカジュアルという、ちょっと変わったビジュアルになっているのは、事務局が農家さんに服装のご案内をちゃんとしてなかったせいです。ごめんなさい(><)

あるチームのテーブルです。1つのアイデアに向かうために、たくさんのアイデアスケッチやメモが並んでいます。


アイデアのまとめ方として、今回は、県の助成金のフォーマットに沿って必要な項目を書き出し、応募者になりきってプレゼンを行うという方法をとりました。

最初のチームが発表したのは「高齢農業者安全管理ソリューション」。農作業中の事故や体調不良を把握し、通報することで、農業者の命を守るというアイデアです。高齢者が多いという課題へのアプローチでした。

二番目のチームは「水田の注水、排水の管理装置およびシステム化」を提案。水路弁の開閉を電動式にして、車のクラクションやライトで操作ができるというもの。水の管理を効率化したいという課題から出たアイデアでした。

最後のチームからは「農機具の融通をマッチングするシステム」という案が出ました。農繁期の人手不足の解消と高額な農機具の共同利用をうたっています。


前日からの2日間の取り組み全体のお題としてオープンデータがありました。しかし、今日のブレストでは、すぐにオープンデータ活用につながるアイデアが出てきたわけではありません。

前日のセミナーでは、まずはその分野の課題を理解すること、相手への共感が最初の一歩であり、解決策として結果的にオープンデータが活用されるというのがあるべき道筋との議論もありました。

こうした場を重ね、出てきたアイデアの中で、さらにデータを活用しうるものを見いだせれば、それが課題から出発するオープンデータの活用例に発展するものになります。

あるいは、これも前日の議論にあったように、たとえば今日のようなブレストにデータ活用の得意な人が入ることで、より早い近道が出てくることもあるでしょう。

石井さんが今回のアイデアワークを組み立てるにあたり、前日までの思考がブログにまとめられています。
(参照)オープンデータアイデアソン「地域発で農業× IT の連携を考える」(秋田、12月14日)
※「述べたいこと第2章」に挙げていただいた考察には、エクスキューズが入っていますが、今回のアイデアソンの開催意図は、私たちも同様の認識です。

最後に石井さんからいただいたメッセージの中に、「アイデアは単体では無価値である。誰かを喜ばせるモノを実際に作ったとき、初めて価値になる」という言葉がありました。

オープンデータ活用の可能性を追うだけではなく、何より、出てきたアイデアのプロトタイプ開発や実践の場が今後生まれるよう、参加者のみなさんとも次の仕掛けを生み出されれば幸いです。

石井さんのブログには、様々な発想技法やその考え方などが多く記されています。ぜひご参照ください。
(参照)石井力重の活動報告

石井さん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!


【お知らせ】農業×ITマッチングワークショップ(青森県)のご案内

「農業」の課題を解決するITサービスを、青森から地域主体で生み出すためのワークショップです。インプットセミナー、アイデアワークを経て、ビジネスプラン立案とプロトタイプ開発を競います。

会場は、青森の浅虫温泉。真冬のむつ湾を臨む温泉宿で、温泉あり、冬の味覚ありの合宿イベントとなります。県内外のIT事業者および農業関係者のみなさまのご参加をお待ち申し上げております。全国各地からのご参加を歓迎します!

▼日時:2014年1月17日(金)13:00-1月19日(日)17:00
▼会場:浅虫温泉 ホテル秋田屋(青森市浅虫蛍谷293-12)
※アクセス http://www.e-akitaya.com/page3.htm
※青い森鉄道「浅虫温泉駅」より徒歩2分(青森駅から浅虫温泉駅までは20分)

▼定員:30名(要事前申込)
▼参加費:無料(交流会費・宿泊・食事は実費負担)
▼申込方法:それぞれの申し込みフォームよりお申し込みください。

※申込締切:2014年1月12日(日)

[IT事業者向け 申し込みフォーム]
※ハッカソン参加者向けとなります。チーム単位での申し込みが可能です。

[農業関係者向け 申し込みフォーム]
※初日プログラム参加者向けとなります。

▼お問い合わせ先:株式会社CCL(担当:原)

 メールアドレス event( at )cc-lab.co.jp 
※( at )を半角アットマークに直してお使いください。

▼主催:青森県/共催:株式会社CCL
▼後援:Fandroid EAST JAPAN 青森県支部

▼プログラム
[Day1] 1月17日(金)
13:00-15:30 インプットセミナー
 講師:中川幸哉氏(ウォーターセル株式会社 チーフ・モバイル・エンジニア)ほか
15:30-19:00 アイデアワーク
 ファシリテーター:原 亮(Fandroid EAST JAPAN理事長)
19:00-21:00 農業×IT 交流会

[Day2] 1月18日(土)
09:00-15:00 ハッカソン
15:00-16:00 中間発表
16:00- 終 日 ハッカソン

[Day3] 1月19日(日)
午前中-14:30 ハッカソン
15:00-17:00 成果発表会

※プログラム、時間等は変更になる場合がございます

【ハッカソン参加にあたってのご注意】
※原則、チーム単位でのお申し込みとなります。
※原則、セミナー、アイデアソン含む全日程にてご参加いただきます。
※1名様のご参加も受け付けます。県外からのご参加も歓迎です。
※参加メンバーの詳細を伺うため、申込受付後にメールにて別途アンケートをお送りします。
※少人数のチームについては、事務局にて混成チームの編成をマッチングいたします。

【ご宿泊および費用に関するご注意】
宿泊は施設内のお部屋となります。宿泊、食事とも参加者自己負担にてお願いします。原則、2〜4名の相部屋となりますので、参加メンバーの確定をお早目にお願いします

宿泊施設利用の都合上、交流会は原則、宿泊者向けです。費用については以下が目安となります。
[全日程参加] ¥16,000程度(宿泊2泊、食事[初日夜〜2日目昼食]、交流会込み)
[初日1泊のみ] ¥8,000程度(宿泊2泊、食事[初日夜〜2日目翌朝]、交流会込み)

なお、宿泊施設利用の都合上、交流会は原則、宿泊者向けです。交流会のみ参加の場合、施設利用料の相当分を上乗せで¥6,000程度となります。

【株式会社CCLについて】
フリーエージェント・スタイルで地域の課題を多様な主体や領域が交わり、対話を通じて解決する場(フューチャーセンター)を創造し、関わる全ての人・組織・地域の主体性と創造力を引き出すための事業を展開しています。
(参照)株式会社CCL WEBサイト

【Fandroid EAST JAPANについて】
2011年6月に設立したITコミュニティ。東北でスマホアプリ関連のビジネスを盛り上げるべく、人や仕事を増やすためのイベントや人材育成などの場づくりを、異分野連携や地域間連携を掲げながら展開している。現在は宮城、青森、岩手、秋田、会津、岐阜県大垣などにもコミュニティが立ち上がっている。青森では、Fandroid EAST JAPAN青森県支部が活動を展開。
(参照)Fandroid EAST JAPAN WEBサイト

※本イベントは、平成25年度「青森県地域課題ITソリューション提案ワークショップ企画運営業務」により実施するものです。

(参照)青森県庁Webサイトでのご案内

【レポート】オープンデータセミナー 秋田

12月13日(金)に秋田市内にて「オープンデータセミナー秋田」を開催しました。


本セミナーは、秋田県「地域間連携事業」として開催したもので、IT関連分野で地域を超えた連携のもと、新たな取り組みに向かうための場づくりを拡げようという主旨で、オープンデータをテーマに取り上げました。

オープンデータに関する基本的な理解や活用事例、さらにはオープンデータに関する取り組みに携わる人材像や場のつくり方へ考えを深めることを目指して、以下のプログラムで開催しました。

【第1部】オープンデータ利活用とその可能性
 講演テーマ「オープンデータ概論 〜農業とビジネス活用を視野に」
 講師:林雅之氏(国際大学GLOCOM 客員研究員[株式会社NTTコミュニケーションズ勤務])
 講演テーマ「農業×ITでのデータ活用 〜アグリノートの事例」
 講師:中川幸哉氏(ウォーターセル株式会社 チーフ・モバイル・エンジニア)

【第2部】オープンデータ時代に求められる人材像と地域間連携
 講演テーマ「新サービス創出に求められるIT人材像」
 講師:須藤順(株式会社CCL 取締役)
 講演テーマ「オープンデータ利活用に向けて 〜岐阜県の取組事例」
 講師:森達哉氏(岐阜県 商工労働部 情報産業課 情報産業係 主査)

【第3部】オープンデータ時代に求められる人材像と地域間連携
 パネラー:林雅之氏、中川幸哉氏、須藤順氏、森達哉氏
 コーディネーター:原 亮(Fandroid EAST JAPAN理事長)

それぞれのプログラムでは、次のような議論がありました。

【第1部】オープンデータ利活用とその可能性
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講演「オープンデータ概論 〜農業やビジネス活用を視野に〜」(林雅之氏)
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オープンデータの基礎的な解説に次いで、国内外の事例を紹介いただきした。

世界の主要都市では、地方政府が独自ドメインでオープンデータのポータルサイトを立ち上げていて、そこから事例が生まれています。一方で、日本では、2013年6月に政府から提示された「世界最先端IT国家創造」宣言(案)にて、全体戦略の先頭でオープンデータの推進が掲げられ、データカタログサイトの開設が予定されているほか、総務省、経産省などによるオープンデータ利活用の環境整備が進められています。

自治体にとってのオープンデータ政策については、

・行政の透明性・信頼性の向上、行政効率化
・市民の行政参加、利便性向上
・地域コミュニティ、地域経済の活性化

がテーマになるだろうとのご提示をいただきました。

基礎自治体が保有するデータへの期待が多い一方、国内全体の傾向として、都道府県よりも市町村の取り組み状況が遅れているとのことです。利用イメージを持って、取り組みが進むことが今後望まれます。

(参照)総務省「地域におけるICT利活用の現状等に関する調査研究」(平成25年)

また、先進自治体として、福井県鯖江市、横浜市、千葉市などの状況を紹介いただきました。

(参照)福井県鯖江市「データシティ鯖江」

また、農業×ITの取り組みとして、ASPIC「農産物情報の提供・二次利活用ガイド」のほか、農業分野でのデータの活用事例として「米の情報提供システム」「福島県の農林水産物に関する情報データベース」「みつばちの里(放射線量のリアルタイムデータ収集)」「明治大学(黒川農場)」「早和果樹園(ブランド再生と地域活性化)」「水稲栽培管理警戒情報」などの例をご紹介いただきました。総務省からも「情報流通連携基盤事業」にて生鮮農産物情報に関する実証がはじまっています。

海外では、気象データと過去の収集量にもとづき、地域や作物の被害発生率を保険情報と連携させた「TotalWeather Insurance」などのサービスが発達しています。

オープンデータの市場規模は、EUでは1.4兆円との試算があります。日本でもオープンデータ関連のビジネスが発展するために、自治体のほか、データ仲介業者、システムやアプリ等の開発事業者、ベンチャーファンド様々な事業者が取り組みを進めていくことが求められます。そうした環境整備にあたり海外では、オープンデータ化を支援する事業者やサービスも登場しています。

まとめとして、地域におけるオープンデータ推進にあたって

・公開可能なデータ、ニーズの高いデータから公開
・市長のリーダーシップ×推進部局×活用する市民・起業
・適用領域のデータ公開の拡大

などを論点にあげていただきました。

林さんの今回の発表資料は、以下リンク先で公開されています。

(参照)オープンデータ概論 〜農業やビジネス活用を視野に〜

今回の様子をブログ記事にしていただきました。
(参照)AltanativeBLOG『ビジネス2.0』の視点 「オープンデータセミナー 秋田」に参加して

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講演「農業×ITでのデータ活用 〜アグリノートの事例」(中川幸哉氏)
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ウォーターセル株式会社は、新潟で農業×ITを専門に取り組んでいるベンチャー企業です。中川さんには、同社で展開されているアグリノートのサービスを事例として紹介いただきました。

(参照)アグリノート

アグリノートは、GoogleやYahoo!の地図を使ってWebやAndoridで動く農作業記録システム。にいがた産業創造機構の紹介で、新発田市の農場からの相談が、未踏スーパークリエーターの長井さんに舞い込んだのが開発のきっかけでした。

日本では、農業人口が減退を続ける中、減った農家に農地が集約され、結果として個人農家の大規模化が進んでいます。

かつて他人の管理下だった土地・圃場がバラバラに集約されており、効率的な作業記録が求められることが背景となり、アグリノートが生まれ、農家向けのプロジェクト管理ツールとして発展しました。

農業とデータの観点については、農作業×データ、経営×データ、流通×データの3つの切り口を挙げていただきました。

[農作業×データ]
農家さんの記録ツールは紙です。データ活用以前に、データ化が進んでいない。データがあれば、過去データをもとにした作業の反省、改善や他者への伝達などが可能になります。その結果、アグリノートでは、一緒にデータを見ながら、農作業の管理を通じて作業者同士の認識をそろえていくグループウェアのような使い方も生まれています。

他産業の感性で農業を見つめてこそ、見えることがあるというのが、中川さんから示された観点です。

また、農業に使えるオープンデータとして、

・「農薬登録情報提供システム」農林水産省非安全技術センター(FAMIC)提供
・各種の気象データ

を挙げていただきました。

[経営×データ]
営農戦略を練る際に参考になる情報があるとよさそうとのこと。農家が経営感覚をもつためのデータ提供や、JGAP、有機JASを活用した作物のブランド力をあげるための品質基準認定など。

[流通×データ]
流通業者に資するものとして、生育状況の昨年比や農薬・肥料の情報を含んだ栽培記録などが考えられるとのことです。

それぞれのアプローチで、さまざまなIT事業者が農業×ITの分野に参入しています。

参考文献として以下を挙げていただきました。

(参照)儲かる農業―「ど素人集団」の農業革命 (竹書房新書)

最後に農業×ITの注意点として、

・分析に使えるデータが溜まるまで時間がかかる
・農家さんは面倒なシステムから離れて行く

いった課題から、機能の多寡ではなく「長く使える」システムであることが重要だというご指摘をいただきました。長い目で見ることが大切ということを強調されていました。


【第2部】オープンデータ時代に求められる人材像と地域間連携
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講演「新サービス創出に求められるIT人材像」(須藤順)
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弊社須藤(すとう)よりお話をさせていただきました。

メディカルソーシャルワーカー、NPO中間支援組織でのコミュニティビジネスや地域での人材育成、中小機構での企業支援など、多様な経験、さらには経済経営学博士としての考え方をベースに、IT人材について新たなイメージを提示しました。

最初の論点は、人材を考える際、その背景の変化を理解することが大事になるという点。

社会の姿が早いスピードで変化する現在、その変化の先にある社会像から人材のあり方を考える必要があります。

変化の一つとして起こるのが日本社会での人口減少。秋田県は日本一の人口減少県となります。生産や消費に大きな影響があるほか、海外から見た際、GDP減少のみならず日本市場への魅力も急激に衰えて行きます。

IT業界においては、多くの社会課題が顕在化する中で、受け身的で労働集約的なITサービス産業に何ができるのかが、問題提起として挙げられています。IT産業は、効率性や付加価値誘発の高い産業分野としてのポテンシャルを持っていて、実際に、GDP成長に対するICT産業の寄与率は過去5年間でおよそ38%と、高い数字を出しています。

経産省では、フロンティア人材といったイメージが出されているほか、データサイエンティストやT型、π型、+型、∇型といった人材像も指摘されています。

「コストとコントロール」「分析力」を武器に、既存産業の効率化を求めるにあたって技術力に優れたIT人材が重要だったのが、かつてのイメージ。今後は、イノベーションを意図的に起こすことをファシリテートできる人材像が求められます。

技術イノベーションが求められた従来から、自ら問題点を発見して社会価値イノベーションへ、社会の要求が変化しているのが現在です。ここで、イノベーションとは、優れた1人の天才が起こすのではなく、また技術ベースから生まれるものではないという点が指摘できます。

多様な価値を持つ人の交わりから生まれる
目の前の人の課題を解決するために生まれる
バイアスを壊すことから生まれる

反して、イノベーションの阻害要因として、高度すぎる専門性、行き過ぎた効率化、内製へのこだわり、完成への信奉、失敗を認めない、判断できる人がいないといったことが挙げられます。

では、どうやってイノベーションを起こすのか。イノベーションは意図的に起こせるのか。

そのアプローチのひとつがデザイン思考です。

ここでのデザインは、デザインの思考プロセスを指していて、デザイン思考では、現状分析や仮説検証よりも、「どこに問題があるのか、なぜ問題なのか」を探求すべく、「観察してユーザーに共感する」「潜在的な問題を探る」といったアプローチを取ります。

そうした考え方を持った新たな人材像として「デザイン型人材」がうたわれています。

社会に適用するOSとアプリケーションが変わったことを自覚する時代に突入したと言わざるを得ません。

OSとは、マインドとスキル。言い換えれば、ヒューマンスキル×コンセプチュアルスキルです。アプリケーションは、IT関連能力、業務遂行能力。こちらはテクニカルスキルとして語られる部分です。

今後求められるのは、異分野をつないで翻訳でき、エコシステムを構築して、イノベーションを起すきっかけを作れる人物。しかし、地域で為すべきは、これらが何でも高度にできるスーパーマンではなく、そうした素養、発想に理解、共感しながら場づくりを試みる人を、身近に多数生み出していくことです。

まとめとして、

・ITをITの専門家だけで取り組み時代は終わった
・多様な異分野の専門性を持ったチームを作ることが重要
・社会価値を創り出せる人材がこれからは必要となる
・新サービスはあらゆる領域の境界線で生まれる
・ITはすべての産業の基盤=インフラとなった

などを挙げております。

須藤の発表資料は以下より公開しております。
(参照)新サービス創出に求められるIT人材像

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講演「オープンデータ利活用に向けて 〜岐阜県の取組事例」(森達哉氏)
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岐阜県から情報産業課の森さんにお越しをいただき、岐阜県の事例をご紹介いただきました。

岐阜県では、産業集積地ソフトピアジャパンと人材育成機関IAMAS(いずれも岐阜県大垣市)を一大拠点として、20年ほど前からIT産業の育成に注力しています。

近年は、GIFU・スマートフォンプロジェクトとして、アプリ開発人材や関連商品の開発、活用イベント等の開催支援などで、地域全体の底上げをはかった取り組みが注目を浴びました。県公式アプリのリリースや育成した人材の高い就業率などで高い成果を挙げ、現在も、人材育成、交流促進の取り組みが継続しています。

そんな岐阜県では、ITのツール化が加速している中、次の一手として、今後避けて通れないオープンデータの利活用に対して、ニーズ、課題解決の視点から利活用事例の創出を目指すことになりました。CCLで受託をしている「オープンデータを活用した新サービス創出・研究事業委託業務」を、現場での動きを交えて紹介いただきました。

オープンデータカフェでは、地元での地域づくりのキーパーソンをお招きして、彼らの考え方や活動の魅力、難しさなどをワークも交えて展開。オープンデータハッカソンでは、県内外でアイデアソン・ハッカソンを仕掛け、ノウハウと成果物を溜めつつあります。ハッカソンでは、プロトタイプ創出のみならず、異分野での交流や高度な技術を持つ人同士の交わりも生まれ、副産物の価値も高い場となりました。

各地での調査においては、県内市町村や事業者の訪問や、東北、首都圏でのヒアリング、鯖江市へのインターン派遣などを実施。ロールモデル構築においても、地域のコミィニティなどと連携して、アプリケーションのリリースが準備されています。人材育成においては、

最後に岐阜県が保有する情報のオープンデータ化について紹介があり、過去に積み上げたGISの豊富なデータがありながら、まだオープン化はされていないとのことです。岐阜県では、9月議会にて知事から、GISデータの活用も含めたオープンデータ推進に取り組む答弁があり、今後の推進が待たれています。

まずは動けるところからということで、岐阜県では情報産業課が、できる部分から公開を進めていくための推進役として活動を増やしていくとのことです。

また、地域間連携についても、オープンデータを進めるための課題、知見、ノウハウなどを、地域内だけで閉じることなく、共有を進め、解決の動きを加速させていくことで、お互いのブラッシュアップをはかりたいとのコメントをいただきました。

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【第3部】オープンデータ時代に求められる人材像と地域間連携
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コーディネーターからの問いかけに、登壇者のみなさんからお答えをいただく形で進行しました。

(1)うまくいっている地域・自治体の特徴は?
原:先進自治体の特徴をどう見るか。

林さん:「市長のリーダーシップ」「役所内での事務局の存在」「活動できる市民がいる」の3点。うまく行っているところは、役者がそろっている。

須藤:うまく行っているところでも、全庁の理解は進んでいない。一方で鯖江の牧田さん・福野さんのような「先を進む役人」と「フォローする市民」のよい関係がある。うまくいっているところの特徴は、担当直員が企業、地域との関係作りが非常にうまいという点。市民との恊働関係に経験がある。そうした人が担当していくのかスムーズにいく。

森さん:情報産業課は企業とのコミュニケーションの場が多いので、民間との関係はある程度できてくる。県の規模になると、情報企画部門は、システムの管理部門に徹しているので、外との接点が少ない。そこで市民側との距離感が出てしまうと難しい。知事からのトップダウンだけでは、役所の中には知事から現場までいくつかの階層があり、現場の担当レベルとの声が直に通らないこともある。

原:海外で進んでいるのはなぜか。

林さん:海外はポリシーを持って進めているほか、責任ある担当者が対外的にもきちんと動いている。ビジネスライクで仕組みや投資などを含めたエコシステムの構築が進んでいる。

(2)アグリノートに学ぶサービスづくりのプロセス
原:アグリノートは、ITの側から農家さんへのアプローチが難しかったのでは?

中川さん:目の前に困っている農家さんがいて、それをまず解決していく。次の農家さんも同様に、モニターしていくうちに、「これはいい」という話になってくる。この人たちとセンスが近い人、困っていることが近い人に対して、サービスを拡げていけるなという手応えがあった。

原:須藤さんが示したデザインシンキングの発想に照らすと、理にかなった作り方ではないか?

須藤:困っているものを解決してほしいという視点がある。オープンデータ活用においても、目の前の困りごとを解決した結果、使ったものがたまたまオープンデータだったという流れがよい。ひとつのサービスを作るときに、だれの何を解決するのかを整理する必要がある。そこを絞らずに、“みんなにいいもの”を作っても、すぐに代用が出てきてしまう。

原:「GIFUスマートフォンプロジェクト」でも県や事業者がアプリを多数リリースしていたが、そうしたプロセスはあったか。

森さん:個々のアプリでダウンロード数の伸びに差ができた。ユーザーの声に応えたアプリは伸びた一方、ユーザーではなく、関わっている人の希望が前面に出ると伸び悩む。極端に差が出てくる。しかし、そのプロセスの細かい分析まではできていない。

(3)新たな分野に手を伸ばせるのはなぜか
原:岐阜県はかなり早い時期から「iPhoneプロジェクト」などを立ち上げて成果を挙げた。時機を得て反応ができたのはなぜか。

森さん:最初にiPhoneアプリを見せられたときは、何も意味がわからなかった。しかし、首都圏企業も手が足りないという声を聞いていたので、ニーズがあることはわかっていて、やろうという話になった。開発者を育成する動きに、地元企業も、情報が早いところが反応してくれた。県で事業をつくり、地元企業8社で人材を育成するプロジェクトに発展。育成ノウハウを持たない企業も、ほかの育成能力をもつ企業と組んでノウハウをつかむなどの動きにつながった。

原:中川さんもAndroidへの着手が早かったが、手をつけたきっかけは?

中川さん:以前からスマートフォンが好きだった。大学の卒論テーマを決めかねていたときに、指導教員がAndroidの話を早く持ち込んできたのがきっかけで、やらないといけないという流れがあった。Android界隈は、勉強会を開くITコミュニティも早い段階からあり、Twitterなどでも情報交換が盛り上がっていた。スマートフォンアプリを作ることは、会津では特別なことではなかったが、新潟に帰ったら、できる人間がいないことがわかり、新卒の自分が引っ張る役割になった。

(4)オープンデータでのITコミュニティの役割とは
原:なぜITコミュニティに手を広げていった?

中川さん:東京でIT勉強会が盛り上がっていて、興味深い方向で技術を使おうとする人たちがいた。勉強会を通じて、技術を楽しむ人がいるのを知った。興味のあるところへ自分たちの技術を使って行く、伸ばしていく面白さがあった。

原:オープンデータでもCode for Japanなどのコミュニティが動いているが、ITコミュニティの存在をどうみるか

林さん:自分もクラウド利用促進機構など様々なコミュニティに入っている。コミュニティからビジネスにつながる動きが出てくるといい。

原:ソフトピアではITコミュニティの動きが少ないような印象があるが

森さん:県で促している側面もある。IT企業の集積が進んでいる割には、自発的な横のつながりが少ないので、もっと動きがあっていい。

(5)オープンデータでのハッカソンの位置づけ
原:オープンデータをテーマとしたハッカソンには難しさがあるのではないか

須藤:これまでのハッカソンは、制約条件のない中でやっていく楽しさを求めたものもあるかもしれないが、オープンデータの場合は、一定の制約条件がつく。アイデアソンに入る前のインプットを緻密にやらないといけないだろう。開発する技術の問題もある。データがどこにあるのか、そのデータをどう読み込めばいいのか、など、データに対する理解を深くできていないと、取り組むのは難しい。自由につくる魅力とサービスの最終形が見えづらいことのバランスをどう取るか。

林さん:LODチャレンジに参加してきたが、そこでもインプットの場があった。オープンデータでやるなら、インプットに時間をかけないといけない。オープンデータ系の集まりと、ビッグデータ系のコミュニティやデータサイエンティストの集まりでは、その辺のアプローチが分かれている。一緒にやってみるといいかもしれない。

(6)異分野にITを持ち込むことの難しさをどうするか
原:地域の人たちにとって、ITは難しくて怖い存在なのではないか。持ち込むのは大変なのでは?

中川さん:農家さんから「パソコンはわからないから!」という反応はあった。スマートフォンも難しいという反応が出るが、それでも、タブレットにはよい反応が示されることがある。農家さん向けに5インチ型のタブレットなどは受けるのではないだろうか。

須藤:農家の場合、過去に特定の業界が、役に立たないITサービスを広めていった傷がある。ITに対するイメージが昔のまま。地域にアプローチするには、自分たちの業界の言葉を持ち込むのではなく、課題を掘り起こすほうが大切。優秀な専門家は、専門用語を使わずに、日常の話や時事ネタで入り込む。デザイン思考の要素にもあるように、無知の状態で素直に相手の話を聞くのが大切。

林さん:自分はPTAなど地域の活動にも参加をしている。地域の中で、地産地消で出していく動きがあっていい。地域の中に人がいないという問題があるかもしれないが、うまくつながっていくことで、地域で活動できる人を見つけ出していけるといい。

(7)他地域の人が入り込む有用性
原:CCLでは、鯖江に社員をインターンとして送り込んだ。ITの分野では新鮮な取り組みだったと理解しているが、地域起こしの分野などではどうか。

須藤:いままで地域の営みの中で解決できてきたことを、意識的にやらないといけなくなったのがいまの社会。「地域起こし協力隊」の取り組みは、ほかの地域から人を引っぱり出して地域起こしをしていく実験になっている。そこでも、成果の良し悪しは、ほかの地域からやって来る人の質による。その人が、入り込んだ地域でコミュニケーションをどのくらいとれるのか。あとから育てるのはむずかしいという声もあり、自然と人の輪に入り、コミュニケーションを取れるような素質を持った人が入れるとよい。

須藤:鯖江では、京都のデザインの学生が古民家に数十人住み込んで、地元の伝統産業と組んでモノ作りをする取り組みがあった。そこで培ったセンスがある。オープンデータだけ切り取られて持ち上げられているが、その前提として地域に土台となる取り組みがある。だからすぐ形になる。そうした部分を抜きにして表層的にやるとうまくいかず、差が出てしまう。

(8)会場との質疑:行政のコストの問題
会場:オープンデータはまだ整備されていない状況で、オープンデータが出てくると役所の仕事が増えるという話もあった。地域の自治体には、避難所などの情報がデジタル化されていなかったり、情報がメンテナンスされていなかったりする。行政の仕事の一環として、情報のメンテナンスはしなければならない上、オープンデータになると追加コストがあるはず。行政としてどう思うのか。マンパワーが必要なら、それが民間の仕事になる可能性がるのではないか。

森さん:マンパワーについては議論が出てきている。実はコストはあまりかからないのではないだろうかと思う。データの整備は、紙からデータへは大変な作業になるが、基本的にはすでにシステマチックになっている部分が多い。行政が作るデータは、集めることではなく、伝えることが本来の目的。伝えるところにコストがかかっているはず。データとして出して、住民に伝え、アプリなどで伝えて行くことでコストダウンがはかれる。

林さん:データを公開していくと問い合わせが減る。行政の効率化につながる。公開にあってはルールの問題があるので、そこをクリアしていく必要がある。今後、役所から職員が減っていくと、市民の力を借りないといけない状況も出てくる。

(9)会場との質疑:農業とどう組むか
会場:農業側の業界との関係性はどうすればいいか

中川さん:頑張ろうとしている農家を応援したい。特定の市場にだけ出荷している農家さんをターゲットにすると、あまり伸びないと思っている。アグリノートのユーザーも、そうした状況から脱しようとしている農家さんが多い。農家は事業体として独立した存在。アグリノートを使っている人の周辺には、自分で販路を開拓して売って行くための足場づくりの意識をもった農家が多い。

(10)会場との質疑:技術者の手でオープンデータ活用の魅力を引き出すには
会場:やってる自治体とそうでない自治体の違いは、費用対効果から判断を見送るか、よさそうだからやってみるかの差。しかし、なんかよさそうだからと思って始めてみても、決定打が出てこない。本当は何かしらの魅力が見える化できるはず。鯖江もアプリの本数は多いが、本当に住民に必要とされているものが外からは見えてこない。そうした魅力を出す部分を技術者に期待をしたいがどうだろうか。

林さん:Code for AMERICAはかなり優秀なエンジニアが自治体に入りこんでいる。エンジニアには、自治体で課題を解決してサービスを開発することがステータスになり、こぞって手をあげている。そうした魅力を直に感じてやっていける取り組みがあるといい。

須藤:アグリゲートモデルが考えられるだろう。オープンデータを活用したサービスは、市民側も相当な責任を追う。行政も経営の仕方が変わる。行政が何を悩んでいるのかは、外からはわからない。役所の側も、技術者たちがニーズを持っているものやほしがっているデータが何なのかが見えていない。だから交流をすすめていく必要がある。行政とIT、地域の人々が、同時に動いていくことが必要だろう。役所や部署によってやれる、やれないは異なる。利用者がつかって便利で、ビジネス化されたものはまだ少ない。海外では事例があるが、国内ではそこまで行っていない。仲間を拡げて、いいものを使いあうのはひとつの方法かもしれない。

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翌14日(土)は同じく秋田市内で農業×ITのアイデアソンを開催します。セミナーで議論した異分野での連携でアウトプットを考える場となります。